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『ねるねるねるね』は知育菓子_色が変わる理由はアントシアニン

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こんばんは。管理栄養士のおかし3です。

みなさん、『ねるねるねるね』というお菓子をご存知でしょうか。

スーパーの子ども向けお菓子コーナーに鎮座しているコイツですね。

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粉を混ぜ合わせると色が変わる』という性質から、体に悪いイメージが世間一般に浸透しちゃっている悲しいお菓子です。

とりあえず、体に良いか悪いかは後回しにして、なぜ粉を混ぜ合わせると色が変わるのか、その理由を調べてみましょう

 『ねるねるねるね』の3つの粉

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『ねるねるねるね』には、

  • 1番の粉(アントシアニン色素、重曹)
  • 2番の粉(クエン酸)
  • 3番の粉(キャンディ)

が入っています。※ブドウ味を使用

この粉を混ぜ合わせることで、色の変化が起こるというわけなんですね。

では実際に作ってみましょう!

1の粉に水を入れる

まず容器に1の粉を入れ、水を投入します。

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うわぁぁー

はい、いきなり青くなりましたね。

これは1の粉に含まれているアントシアニンという色素のせいです。アントシアニンは紫キャベツなどに含まれる天然の色素です。

このアントシアニンはアルカリ条件下で青色に、酸性条件下で赤色になる性質があります。

今回、1の粉が青色に変化したということは、現在この食品はアルカリ性ということです。

ではなぜアルカリ性なのでしょうか。

その理由は、1の粉に含まれているもう1つの成分、重曹(炭酸水素ナトリウム)のせいなんです。

重曹(炭酸水素ナトリウム)は、水に溶けるとアルカリ性の性質を示すため、これにアントシアニンが反応し、青色になったというわけなんですね。

2の粉を入れる

先ほどできあがった青色のゾル状物質に、2の粉を投入します。

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ほんで、練ります。

ねればねるほど、なんたらかんたら・・・

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テーテレッテレー!

はい、紫色になりました(冷静)。

この色の変化もアントシアニンが関与しています。

実は2の粉の主成分はクエン酸です。クエン酸はレモンなどに含まれている酸性物質なんですね。

この酸性物質であるクエン酸によって、アントシアニンが赤色に傾いたというわけです。

ただアルカリ性の物質に酸が加わったかたちになるので、完全に赤くなるわけではなく、紫色に変化していますね。

で、写真をよく見てみると、先ほどの青い状態のときより、『ねるねるねるね』が少し膨らんでいるのがお分かりいただけるでしょうか。

これは、重曹(炭酸水素ナトリウム)とクエン酸が中和反応を起こして、炭酸が発生したことが理由です。粘性のあるゾルが炭酸を抱き込んで、膨化したというわけなんですね。

3の粉を付けて実食

実食!

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美味しそうな(?)見た目に反して、

あんまりおいしくない

まずくないけどね。おいしくはない、そんなお菓子。

つ、作るところがメインだから(小声)。

立派な知育菓子

『ねるねるねるね』は立派な知育菓子だと思います。

パッケージの裏面にも、

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ちゃんとアントシアニンの酸・アルカリ条件下による色の変化も記載してありますしね。

お菓子作りって、計量とか材料を投入する順番とかの要素が、化学実験に近いところあるので、こういうことから化学に触れ合っておくのって大事だと思うんですよね。

体に悪そうな原材料は使っていない

体に悪いイメージの『ねるねるねるね』ですが、原材料みてみると

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そんな気になるようなもの使ってないですよね。

使用している添加物の数も、その辺に売ってる食品よりよっぽど少ないと思います。(添加物が体に悪いとは言っていない)

ただ、卵が使ってあるので、卵アレルギーの方は食べないように注意しましょう。

まとめ

『ねるねるねるね』=『体に悪そう』だから、食べない/食べさせないは思考停止ですね。

食べる食べないは個人の自由ですが、こういうお菓子から学べることも多いと思います。

子どもの「なぜ色が変わるのか」「なぜ体に悪いのか」という疑問に答えてあげることができるのが理想的なんじゃないかなーと思います。