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エンドゲームとインフィニティ・ウォーのサノスの違いを考察

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映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、そして映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』で、ヒーローを苦しめた最強最悪の敵、サノス

 

※エンドゲームのネタバレを含みます

 

この2つの映画に登場するサノスは、同一人物ではありますが、

  • インフィニティ・ウォー:2018年のサノス
  • エンドゲーム:2014年から2023年に時間移動したサノス

 

という違いがあります。

ただ、2つの映画を鑑賞した方ならわかると思うんですが、同じサノスではあるんですが、明らかに印象が異なるんですよね。

この印象の違いを生んだ要因について考えてみました。

インフィニティ・ウォーのサノスは失う経験をした共感できる敵

サノスインフィニティ・ウォーの主人公はサノス、といっても過言ではないくらいサノスを中心に進行した物語でした。

 

サノスの大義としては、

宇宙に生命が多過ぎて、このままでは宇宙がもたない。宇宙の均衡を維持するために生命を(無作為に)半減させるわ…

というもので、やり方はともかく、なんとなく共感できなくもない目的でした。

私利私欲のためではなく『宇宙のため』というのもポイントですね。

 

そして、インフィニティ・ウォーのサノスがしたことを簡単にまとめておくと、

  • ザンダーでパワー・ストーンを奪取
  • アスガルド船を襲いスペース・ストーンを奪取
  • ノーウェアでリアリティ・ストーンを奪取
  • ヴォーミアでソウル・ストーンを入手(ガモーラを生贄)
  • タイタンでタイム・ストーンを奪取
  • 地球でマインド・ストーンを奪取
  • 指パッチンで宇宙の生命を半分に

 

となります。

 

各インフィニティ・ストーンを入手するために、いろいろ苦労しているわけですが、特に『愛する者(ガモーラ)を失っている』というのが大きいと思います。

ソウル・ストーンの生贄の儀の際に、涙を流すくらい愛する娘を失っているわけで、そうまでしてでも目的を果たさなければならないという強い使命感を感じました。

タイタンでのマンティスによる洗脳時の発言や、地球でのヴィジョンの石を破壊したワンダにかける言葉などからも、サノスが強い喪失感を抱いていることがわかります。

 

このサノスは、エンドゲーム序盤で、残されたアベンジャーズによって殺害されるわけですが、各ヒーローだけでなく、私も強い虚無感に襲われました。

この虚無感を生んだ理由は、サノスがすべての目的を達成済みであること、ゆえに打開策がないことはもちろんですが、このサノスと再戦することはもうできないことも大きいと思います。

それくらい思い入れの強いヴィランだったといえます。 

エンドゲームのサノスは命を奪うだけの共感できない巨悪

それに対し、2014年(から2023年に来た)のサノスはどうでしょう。

目的は同じく『宇宙の均衡を保つために生命を半減にする』というものなのに、まったく共感できない『悪』でした。

 

エンドゲームのサノスは、

  • 未来の自分が目的を果たしたことを知る
  • 6つのストーンをまとめて横取りしようとする
  • 過去を知る者を0にするため全生命を消して、再構築しようとする
  • 地球人は自分に歯向かうから、楽しんで破壊しようとする
  • 自分が死にそうなときは、自軍もろとも爆撃しようとする

 

という典型的なやや悪役でした。

これはやっぱり、『過程』を経ずに、成功する『結果』を知ってしまったのが原因でしょうね。

失う経験をしたインフィニティ・ウォーのサノスと、命を奪うだけのエンドゲームのサノスでは、格の違いを感じました。

それゆえに、失う経験をしたアベンジャーズに敗北したんだと思います。

同じ人物なのに、ここまで印象が変わるのはすごい!

インフィニティ・サーガのラスボス、サノス。

インフィニティ・ウォー、エンドゲームどちらのサノスも素晴らしいヴィランでした。

そして同じサノスなのに、こんなにも印象が変わるのものかと、正直驚きです。